日本語のどこが難しいのかー外国人から見る日本語

日本語難しい外国人ブログエッセイ
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日本語の簡単なところ

日本語の「難しい」ところを取り上げましたが、逆に簡単なところは?

それは意外にも文法。

言語には、「Aの時はBとなる」という法則がいくつもあり、そういう意味では非常に科学的であり、数学的でもあります。
が、「ただし、例外もある」ということもあり、西洋の言語はそれが比較的多いそうです。
その例が、英語の不規則動詞。
英語の動詞の過去形の変化は、単語の語尾に”-ed”をつけるのが「規則変化」です。対して、それ以外が不規則変化。
英語の不規則変化は、厄介なことに常用単語ほどその割合が大きく、変化はその単語ごとに違うため、単語ごとに覚えていかないといけないこと。これも英語の難しさ。
他の欧州の言語と比較すると、英語の不規則変化の割合は高めだそうで、これを覚えていくのも非常にうっとうしい。

しかし、同じ欧州の言語でも、ロシア語は9割の動詞が規則変化をするそうなので、「例外が少ない」という意味ではロシア語は学びやすいかもしれません。ただし、ロシア語文法は「迷宮」と呼ばれるほど複雑で難しいのですが…

日本語も、私は素人なので細かいところはわからないのですが、動詞の変化の例外が少なく、外国人にはとっつきやすいんだとか。

また、発音も舌を酷使するような発声が少ないので、さほど難しくはなさそうです。
しかしながら、韓国人が「ざじずぜぞ」の発音が、中国人が促音の「っ」を苦手にしているように、母語が何かによっても変わってくるでしょう。

非漢字言語圏の人たちが四苦八苦する漢字も、日常で漢字を使う中国人や台湾人、香港人などにとってはかなり楽勝な部類になります。
逆も然りで、日本人が中国語を学ぶ際は、「字の書き取り」に関しては実に楽勝となります。

中国で中国語を学ぶ留学生クラスには、当然ながら「漢字の書き取り」の授業があります。
西洋人が日本語学習でノイローゼになるのと同様のことが中国語でも起こっているのですが、この授業、世界で唯一、日本人は完全免除なのです。韓国人は必須ではないオプションなのですが、そもそもデフォルトで出る必要なしというのは日本人のみ。

そのせいもあって、日本人には全くの無縁の授業なのですが、

老師
老師

あんた(ら日本人)は出なくてもいい!

という老師の静止を振り切り、一度授業に参加したことがあります。

が、我々が小学校ン年生の国語の授業で行った漢字ドリルの書き取りの如し。

筆者
筆者

なんだつまんない…(こんなもん小学校でクリア済み)

と1度きりで参加は終わりました。

老師
老師

ほら、言わんこっちゃないww

と後で笑われてしまいましたが。

また、語順がほとんど日本語と同じ韓国・朝鮮人にとっても、日本語は「比較的簡単な部類」に属します。
中国で働いていた約20年前、部下が一人を除いて全員朝鮮人(中国の少数民族としての朝鮮人)でした。朝鮮人は全員日本語がペラペラなのですが、なんでと聞いてみたところ、学校のカリキュラムで小学校4年以降、言語の選択があるそうです。
漢民族は英語選択が多数派なのですが、朝鮮人は

ほぼ全員、日本語を選ぶんじゃないですかね。僕の周りはみんなそうでした

とのこと。
そして、部下に釘を刺されました。

あまり(朝鮮の)女の前で下ネタ言っちゃダメですよ、たぶんみんなわかってますからwww

最後に

日本語は難しい…というのは漠然とは感じていても、具体的にここが難しいと言語化すると、なるほどと合点がいく人も多いと思います。
漫画やアニメがきっかけで日本語を学ぶ外国人は多いけれど、彼らは必死で頭に汗をかきながら頑張っているのです、たぶん。

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コメント

  1. しばいぬひなこ より:

    日本語は~の記事、とても面白かったです。
    国によって言語の難しさの基準が違うのですね
    特に音読みの種類の違いについては、長年漠然と抱いていた霧が晴れいくようでした。

    ブログ主を知ったのは、twitterがきっかけです。
    古い建物を見るのが好きで、偶然お見かけして以来、投稿を楽しみにしております。
    歴史的建築物と言われるものには、必ずしも良い意味ばかりではないと知り、驚きました。

    女性として遊郭を見ると、どうしても哀しい歴史に思いを巡らせてしまいます。
    その時代に生まれていたら、自分もこの中にいたかもしれない…と。
    この中にいたとしたら、それでもこの建物を美しいと思えただろうか…と。

    歴史を振り返ると、その時代の常識ってある意味で怖いと思いました。

  2. 槻 (Keyaki) より:

    最高に面白くて、爆笑しながら読みましたw
    まさに共感の嵐です。

    外の世界の言語を覚えれば覚えるほど、如何に日本語が異次元なのかを痛感しますね。日本語を一から勉強している方々には頭が上がりません。

    そういえば、とある海外の友人からこのようなコメントをいただきました:
    『ほとんどの日本人の絵が上手いのは、毎日絵(漢字)を描いてるからだろ』
    と聞いて、まさにそうだなと。書き順なんて物があると知ったら、発狂間違いなしでしょうw

    擬音語に関しては、日常的に使われているものは勿論、新たなオノマトペを作りたければ作れるという無法地帯(しかも読み手は理解できる)。
    これには「なぜ自分は理解できるのか?」と疑問に思うくらいです。

    方言も勿論すごいのですが、ネット用語や若年層用語も目まぐるしい速度で変化していきますよね。特にネット用語に関しては、自分も見てきたので身に沁みます。
    20〜15年前は『2ch用語』『ギャル語』などが流行っていましたが、今となってはその大半は死語と化しました。
    例えば、【藁】は少し前の 【笑】であり、現在の【草】です。現在のネットで藁なんて使えば、生きた化石として保護されてしまうでしょう。
    たった数年前まで溢れかえっていた「ワロタwwwwww」ですが、今となってはネット老人の発言だと即バレしてしまいます。
    【JK】は【常考】の略、「常識的に考えて」の略でした。しかし、それは次第に【女子高生】へと意味を変えていきました。
    【希ガス】【微レ存】【(ry】【KONAMI】……
    こう見ると、自分は社会に置いていかれているんだなと、少し悲しくなってしまいますけどねw

    やはり言語は最高に面白いですね!書いていてすごい楽しかったです。

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