ヒンディー語・ウルドゥー語になった日本語
この言語の使用範囲はインドとパキスタンですが、彼らが必ず知っている日本語が2つあります。
まずは「リクシャー」。
これは日本のオリジナル乗り物である人力車のことなのですが、明治時代から人力車のシステムがアジア中に輸出され、中国や香港、インドで新しい花が咲きました。

香港では1970年代でも現役でした。
インドでは「人力車」が訛って「リクシャー」となり、今では自転車の「サイクルリクシャー」、バイク版の「オートリクシャー」なるものがあります。これでぼったくられたインド旅行経験者も数多し(笑)
リクシャーとは言いませんが、タイのバイクタクシーことトゥクトゥクも人力車の流れかもしれません。
もう一つが、「スズキ」。
厳密に言えば、インドとパキスタンでは「スズキ」の意味合いが少し違ってきます。
インドでは軽自動車のSUZUKIが古くからインドに進出しており、今やインドの自動車の50%を占めるようになりました。もはや敵なし、スターを取ったスーパーマリオ状態です。
インドにスズキがなぜそこまで食い込めたのか、トヨタが頭を下げて聞きに行ったという話もあります。
その影響で、小型自動車はすべて「スズキ」です。
対してパキスタン。
パキスタンでの「スズキ」は、百聞は一見に如かずなので、まずは画像をどうぞ。


!!!!!
日本車を魔改造したものくらいはわかると思います。
これは実は、軽トラの荷台部分を改造し、客を載せて走るミニバスです。サイトによっては乗り合いタクシーと表現していますが、実際にパキスタンでスズキを使いまくった私に言わせると、ルートがだいたい決まっているのでタクシーではなくバス。ただし、バスと言ってもバス停などあると思うなそれがパキスタン。
「スズキ」はスズキの軽トラを改造…しているとは限らず、ダイハツやマツダの軽トラもありました。しかし名前は「スズキ」。
パキスタンに行ってスズキのお世話にならない日はないというほど、パキスタンの街を縦横無尽に走る生活の足となっています。
そのついでにもう一つパキスタンにある乗り物が、「トヨタ」。
これはトヨタのマイクロバスかハイエースのことで、スズキのデカい版のような感じです。ただし、料金はスズキの数倍なり。
ラワールピンディという街に宿を取り、某国のビザ取得の用事で首都イスラマバード(の某国大使館)へ向かうとき、宿の主人が私に聞きました。

イスラマバードにはスズキで行くのか?トヨタか?それともタクシーか?
聞いたときはわけがわからなかったですが、実際に行ってみるとその意味がわかります。

このように、日本のを直輸入しすぎやんか!というものも、ふつうに走っています。私は「◯◯とうふ店」というのを見ましたし(笑)
外行語の世界、まだまだ続きます。
コメント
戦前、日本が信託統治していたパラオでも、
日本語が現地語となっています
なかでも一番面白いのが、「チチバンド」
日本語の「乳バンド」、つまりブラジャーなのです
日本では外来語のブラジャーに駆逐された言葉が、
パラオでは未だ現役の(パラオにとっては)外来語なのが面白いですね