外行語-海を越え外国語になった日本語

外国語になっている日本語外行語ブログエッセイ
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韓国語

韓国語とは、漢語という大媒体もあって共通する単語は非常に多いです。今でこそハングル(文字)を使っていますが、漢語由来の単語は漢字に直すことができますし。
その漢語でも、日本語から伝わったものとして有名なものに、「土方」「案内」「約束」「高速道路」などがあります。
しかし、それを挙げていくとまたキリがないので、今回はそれ以外に限定します。
韓国語としてすっかり定着している日本語として、
・かばん
・ズボン
・バケツ
・オーライ

などがあります。これらは韓国人も、これって日本語だったの!?と驚くほど、ふつうに韓国語として使っている日常会話です。なお、現時点では起源を主張していません(笑)

逆に、韓国語→日本語で伝わったものは、キムチなどの食べ物・料理用語の他に、「チョンガー」があります。
独身男性をあらわす語で、私が子供の頃は祖父母世代がふつうに使っていたので、1970年代前半以前に生まれた人は、自分らの親世代が使っていたのを一度くらい聞いたことがあると思います。私も単語としては知っているのですが、日常会話で使うことはなく、今は死語になっています。

中国語・台湾語

こちらは、漢字という「見ればわかる」媒体があるため、その量は膨大となります。
特に明治時代以降、政治や経済、哲学などの近代概念語を中国人留学生がカンニング、そのまま中国語に採用されたという経緯があります。
「中華人民共和国」も、日本人が作った熟語を省けば「中華」しか残らない…国がなくなるやんというジョークもあります。
「国」だって、元々は「城壁に囲まれた町」くらいの意味しかなかったものに、英語のcountryの訳に当てたのは幕末の日本人。それまで「国」という近代概念自体が、中国にも日本にもなかったですから。

台湾に残る日本語

かつて日本領で日本文化が日常生活に染みこんでいる台湾には、「日式台語」というものが存在しています。「和製英語」ならぬ「日製台(湾)語」ということですが、台湾には歴史的経緯もあり意外すぎるほどの数の日本語が定着しています。

私の仮説ではあるのですが、「日式台語」を時期別に分けると、

1.日本統治時代から定着していたもの(~1980年代)

2.1990年前半の日本文化全面開放(1993年まで、建前上日本文化は法的に制限されていた)による「哈日族」の出現と、彼らによる伝播(1990~2000年)

3.ネットの発達による日本の新語の流入(2005年~)

となります。

1.をまた分類すると、「日本語の発音のまま残っている」「日本語の漢字を台湾語(か北京語)で発音」となります。
前者には「ビール」「トラック」「おじさん」「おばさん」「ホームラン」などがあり、最近も2020年総統選挙のTV公開討論会で、国民党候補者が唐突に「おみやげ」を使い、見ていた私は「うぇ!?」と面食らったことがありました。後でTwitterで台湾人に聞いてみたら、「おみやげ」は普通に使われるそうです。
後者は、「便所」「住所」「看板」「出張」「便當(弁当)」「料理」「旺年會(忘年会)」「物語」など、これも挙げるとキリがないほど。
また、車や建築など工業用語に日本語が数多く残っており、台湾の工業用語辞典を見ると日本語だらけという有様です。

おもしろいところでは、「アタマコンクリ(阿塔瑪控苦力)」(融通がきかない石頭→頭悪いという意味)や、日本統治時代に朝から風呂に入る日本人を

台湾人
台湾人

朝から風呂って…日本人頭おかしいwww

と感じた台湾人のカルチャーショックが言葉として残った「あさぶる」(もちろん語源は「朝風呂」。意味は「メチャクチャ・非常識」)があります。

2.の代表は、1990年代前半に日本で流行った「チョーXX」の台湾版、「超XX。すっかり台湾に定着し、今の台湾の10代はこのルーツが日本語なことすら知らないんじゃなかろうか。それほど日常用語化しています。

3.は、サブカル用語目白押し。「二次元」「腐女子」「痛車」「魔改造」「黒歴史」「神」まで様々。しかも、意味や使い方は日本と全く同じ。最近のネット用語は漢字が多いため、直感で意味をつかみとりやすいのでしょう。

さらに、これらが台湾を起点に香港や中国、シンガポールなど他の中国語圏へ伝わり、ネットでの伝播速度の速さもあって中国人も平気で使っています。

まだネットが一般的ではなかった1990年代前半、中国で「一級棒」という単語が流行していました。

中国人
中国人

あなたの中国語は「一級棒」ね!

なんてよく言われていました。文字だけだと高級そうな棒をイメージしますが、これ北京語読みすると「いーちーばん」。つまり、日本語の「いちばん(一番)」の音訳、台湾からの「カンニング」だったのです。

おわりに

「外行語」は、「外来語」に対しあまり注目されません。しかし、一歩目を向けてみると日本語が意外に使われていることがわかります。

Twitterで、リツイートされたある言葉が流れてきました。

「世界のマンガ・アニメ好きにとって、日本語はラテン語だ」

原文は英語だったのですが、これは現在の日本語がどういう位置に立ち、外国人に日本語がどう思われているのかを説明した名文だと思います。たかがオタクと侮るべからず、kawaiiのように世界中に伝わり、世界共通語になってしまったものもあるのだから。

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コメント

  1. 戦前、日本が信託統治していたパラオでも、
    日本語が現地語となっています
    なかでも一番面白いのが、「チチバンド」
    日本語の「乳バンド」、つまりブラジャーなのです
    日本では外来語のブラジャーに駆逐された言葉が、
    パラオでは未だ現役の(パラオにとっては)外来語なのが面白いですね

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