
神戸郵船ビルは、大正7年(1918)に日本郵船神戸支社として建てられた、今年で築101年の重厚な建物です。
1994年に大改築された際に耐震補強も施されたのですが、完成した途端に阪神・淡路大震災。もしこれがなければ、前述の海岸ビル同様全壊していただろうと思うと、耐震工事は重要だと思わせる生き証人でもあります。
大正時代築のものなので、当然先の戦争も経験しています。

100年ほど前の海岸通りの写真です。
左奥が戦前の郵船ビル、右手前は前述した海岸ビルですが、現在はその間にある商船三井ビルヂング(大正11年築。後述)がないので、大正8~9年頃かと思われます。
郵船ビル、実は今と形が違っています。戦前にはてっぺんにドーム状の銅葺き屋根があったのですが、空襲の熱で崩壊。銅は熱にめっぽう弱いですからね。
郵船ビルの空襲の傷跡は、これだけではありません。


ここにも機銃掃射の跡が、数は海岸ビルほどではないものの、しかしくっきりと残っています。こちらは海岸ビルと違い数が少ないので、気づく人は案外少なめのようです。





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