現在の有馬駅跡は

有馬川に架かる乙倉橋。この橋の向正面に有馬駅の駅舎がありました。

少し角度は違いますが、絵はがきと比較するとわかりやすいと思います。

駅前に古そうな建物がいくつか残っています。
神戸市立図書館に残る住宅地図でチェックしてみると、いちばん古い昭和30年代前半時点で個人宅になっていましたが、このたたずまいは明らかに旅館か料理屋だったと思われます。

現在の駅跡はこんな感じ。
使われなくなった有馬駅の構内はその後、工場になったり病院が建っていたそうです。が、それも取り壊され、工事看板によるとホテルが建設予定。

しかし、その完成予定日を見ると…令和3年ってもう3年も経ってるやんと。
その割には建物の基礎すら作られていないし、重機の一つもない。これは事実上の工事凍結とみた。

有馬駅跡の奥にも、金網で仕切られた用地が残っていますが、ここにはかつて国鉄の保養所が設けられていました。要は国鉄の福利厚生施設ですね。
敷地内には木製の古そうな柱が一本、まるでここだけ時が止まったかのように立っていました。

字が風化しすぎて肉眼では確認が取れなかったのですが、柱にあった銘板を撮影してあとで確認を取ってみると…案の定「工」の文字が。
かつてここが鉄道省・国鉄の駅、そして敷地だったことを示す唯一のエビデンスです。

駅から北へ向けては少し小高い土手が続いています。
わからない人が見るとただの土手ですが、これも有馬線の廃線跡の一つ。
廃線跡マニアがこの道沿いを歩くと、廃線跡の感覚がよりつかめると思います。
以上で有馬駅の探索は読み終わりです。
アンテナの感度を最大にしながら歩けば、まだまだ痕跡は見つかるものです。疲れるけどね(笑
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