かなり前の話になってしまいましたが、京都で行われたあるツアーに参加してきました。
その名は、
「京大の歴史的建造物を探索しようツアー」
京大は構内参観自由なので、ツアーに参加しなくとも一人で見ることは可能です。私も12年前ではありますが、1日かけて京大をゆっくり探索したことがあります。
が、明治・大正・昭和と100年の歴史を持つ建物を建築学の素人が見ても、
「あー、この建物、昔からあるんだなー」
くらいの感想しか抱くことができません。
建物によっては重要文化財に指定されていたりするのですが、何がどう重要文化財級の建物なのか、素人にはやはりわからない。それを建築学のプロに説明してもらおうというツアーでした。
私が参加したのは「前半」でした。京大キャンパスといってもかなり広いので、1日ですべての建物を説明するのは正直しんどい。不可能ではないものの、終わる頃にはガイドする方もされる方もおそらくクタクタ、説明なんて耳にも頭にも入らないと思います。
「後半」のツアー参加を忘れた上に、ツアーに参加したのがはるか昔でネタとしての賞味期限も過ぎてしまったため、今回はその時のツアーの目玉、京大吉田寮を取り上げようと思います。
吉田寮とは
京大には現在でも数多くの「謎」を抱えていますが、その中でも「謎度MAX」と言えるのが「吉田寮」です。
京大のことを知らなくても、吉田寮の名前はなんとなく聞いたことがある人がいるかもしれません。
こんなのや、
こんな写真を見たことがあるはず(笑)
そう、京大、いや日本の大学でも唯一となった、「カオスな学生寮」のことなのです。
吉田寮が吉田寮たるゆえんは、その建築時期。
大正2年(1913)に建てられた現在の寮は築100年オーバー。現存する学生寮としては文句なしの最古です。鉄筋コンクリートならさておき、木造建築で今までよく残っていたなと。
吉田寮は、ただ古いだけではありません。現代でも残る帝国大学時代の、かつ現存する日本最古の学生寮なので知名度が非常に高く、見学希望者が絶えません。が、そこに学生たちがそこで現実に生活しており、見学をあまり快く思っていない傾向があります。観光名所でもないのだからそれはやむを得ない。
その上、貴重な建物ゆえに不法侵入や無断撮影が多く、後述する大学側とのいざこざもあり寮側もかなり神経質になっている模様。今回は「特別サービス」といっても良いでしょう。
残念ながら、写真撮影はここまで。ここから先の写真撮影は、カメラをカバンにしまった上でご遠慮願いたいとのことでした。
海外のスラム街、もしくはメキシコの麻薬王の邸宅にでも入るのかよという緊張感でした。
よってここからは、借りてきた画像でお送りします。
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