神戸市立博物館に残る戦争の跡
神戸の中心地、三宮の旧居留地の中心にある市立博物館の建物は、もともと横浜正金銀行神戸支店として昭和10年(1935)に竣工しました。戦後も銀行として使われた後、神戸市が使用することになり、現在に至っています。
銀行と戦争…一見何の関係もなさそうです。少なくても遠目で見ていれば…。
建物を間近で見てみると、あることに気づきます。
なにやら壁にシミのようなものが…
アップしてみると、孔を何かで埋めた修繕の跡が見られます。
これ、実は飛行機の機銃掃射の跡なのです。
博物館の正面には、数多くの銃痕の跡が、かなり生々しく残っていますが、銃痕だと意識しないとただの「シミ」にしか見えません。
が、これは明らかに街の真ん中に残る戦争の跡なのです。
市立博物館の銃痕を細かくチェックしていくと、正面向かって右側に銃痕が集中していることがわかります。左側にはほとんどありません。飛行機は南側(海側)から飛来し、三ノ宮駅方面に飛びながら機銃掃射を繰り返していたと推定されます。
博物館は、実は建物自体が戦争博物館でもあった、そういう捉え方も可能です。
神戸、いや三宮・元町界隈には他にも同様の機銃掃射の痕が残っていますが、それらはおいおいと分けて記事にしたいと思います。
新記事ができるまで、しばらくお待ち下さい。
JRと阪急の三宮(三ノ宮)駅に残る戦争の傷跡と、ふとしたきっかけで発掘された「非常時」の残滓は、下のリンクをどうぞ。
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