天王寺駅ホーム脇に残る謎の建造物

天王寺駅謎の階段鉄道史

以前、(特に)阪和線の天王寺駅に残る私鉄時代の遺構を中心とした謎をブログに書きました。

このブログはそもそもはてなブログでアップしたものですが、掲載当時は大変な反響を呼び、これを通して拙ブログを知った方も多いと思います。
現在でも、書き主にとっても書き甲斐があった記事のトップ3に入っています。しかし、そういう記事に限って長期的なアクセス数にはあまり貢献しておらず、作者の熱意と実PVが一致しないというのが頭痛の種です。これもブログあるあるなのか。

前後編でたいがいのことは書いたつもりだったのですが、実は書き残した残りかす的な番外編もいくつか存在していたりします。
解決できなかったペンディング事項も存在するのですが、一つ自己解決した案件があります。今回は、軽くそれを紹介したいと思います。

 

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天王寺駅に残る謎の階段

天王寺駅11番線ホーム。
今年で開業60周年を迎える大阪環状線の、内回りのオレンジの電車が数分おきにひっきりなしに発着する、天王寺駅一忙しいホームです。

そんなホームの、寺田町方面寄りのある一角に、下の写真のある建造物があることはご存じでしょうか。

天王寺駅謎の階段

見ての通りの階段です。ただの階段です。電車に乗るだけだから、毎日ホームと電車は使っていても、この存在に気づいていない人は幾人かいるのではないかと思います。

阪和線ホームから大阪環状線ホームへ降りる業務用階段じゃないの?
と言われてしまえばおしまいですが、見た目からしていかにもボロそう…もとい古く見え、少なくても何十年も経過している様子です。

天王寺駅謎の階段

階段の横には、何か意味深な四角いコンクリートの建造物らしきものが。これは一体何なのか?

階段は一体何なのか、何のために作られたものなのか。
現在は使われている形跡がないものの、無駄なものを作るわけがないはずなので、昔は何らかの用途があったはず。

新たな「天王寺駅の怪」の始まりでした。

この謎の階段の正体を探すべく、私は行動を開始しました。
阪和電鉄及び阪和線のことが書かれている資料、『阪和電気鉄道史』の読み直しから、『鉄道ジャーナル』『鉄道ファン』『関西の鉄道』などの有名鉄道雑誌の阪和線特集まで、かなりの資料に目を通しました。
しかし確たる資料が見つからず、目の前が真っ白になり、刀折れ矢尽きかけたその時、ふと一枚の画像が私の目に止まることになりました。

ついに私は、決定的な写真を見つけてしまいました。

天王寺駅謎の階段

厳密な時代は忘れてしまったのですが、戦前の天王寺駅の写真です。写真の線路は当時の城東線、現在の大阪環状線で、上に阪和電鉄の車両が停車しています。

そこには、あの謎の階段の姿がくっきりと写っています。やはり戦前からの遺構だという私の仮説は当たった模様。
問題は、その階段の先に何があったのかということ。いや、何もない、ただの阪和と省線との連絡階段かもしれない。
そして、その先にあった衝撃的なものとは!!!

 

天王寺駅謎の階段

ごみの焼却機だったのです。
阪和が省線のスペースを借りてゴミ焼却スペースを作ったのか、元々省職員が使っているものと共用で使わせてもらっているのか。それはわかりません。
が、謎の階段はゴミ焼却機へと続くもので、おそらく阪和電鉄の社員がここでゴミを焼いていたことは、この写真で明らかになりました。

よっしゃ~~MIssion Complete!!
長年苦しめられた便秘が解消したようなすっきり感が私の心身に訪れました。

が、後日改めてこの写真を見てみると、ちょっと待てよ…?と違和感を感じました。
もう一度写真を見てみましょう。

天王寺駅謎の階段

私が感じた違和感は以下のとおり。

1.階段の角度が、現存のものより急ではないか?
2.右上にある跨線橋との位置関係から、階段は現存のものと位置が違う?

 

天王寺駅11番線

写真の角度にできるだけ合わせて、現在の姿を撮影してみました。ホーム上の跨線橋は当時の位置から変わってないと思われるので、場所を特定する現物座標となります。
この橋を目印に写真を見てみると、下図のようになるとみました。

 

天王寺駅11番線階段

赤の①は、戦後に掘られた地下通路であることは天王寺駅の怪-後編で説明しました。なので、戦前は存在していません。なので、階段は黄線で引いた位置あたりにないといけないのではなかろうか。私はこう推測しました。

しかし、ただの写真の角度のせいという見方も捨てきれません。いったんMission CompleteとしてCloseした案件なので、最初の見方、つまり現存の階段=写真の階段という説も捨てきれず。
ここは読者の皆さんの予想・想像にお任せします。

天王寺駅、このような「ゴミ一つ」でこれだけの仮説を立て、記事が書ける。私の中での天王寺駅の存在は、謎が謎を呼ぶ厄介な、しかし愉しい存在であるようです。

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