日本人のネガティブ思考は遺伝子が決めていた!?

ブログエッセイ

日本人は、マイナス思考だとよく言われています。ラテン系の「ケ・セラ・セラ」、なんとかなるさー的な言葉がそもそも日本語にはない。それだけでも日本人のネガティブな思考があらわれているのではないかと、言葉に興味がある一人の人間として、切に感じます。

この日本人マイナス思考説、我々も薄々は感じていることだろうと思います。しかし、その根拠となるとわからない。霧の向こうにある、実体はあると思うけれどつかめないなにかに近い存在です。

が、ある本を読んで衝撃の事実を知ってしまいました。日本人のマイナス思考は遺伝子レベルなのかもしれないと。

脳内にはセロトニンという、不安を和らげ精神の安定を保つ脳内物質が分泌されます。喫煙者がタバコを吸えずにイライラするのも、一言で言ってしまえばセロトニン分泌不足。うつ病患者は決まってセロトニンの量が少ないことから、うつ病の原因はセロトニン不足が関係しているのではないかと、目下世界中で研究が進んでいます。

このセロトニンの分泌量を調整している某タンパク質があり、セロトニンを細胞内に取り込むはたらきをしているのですが、それにはある遺伝子がかかわっていることがわかってきました。それを「セロトニントランスポーター遺伝子」と言います。

これは遺伝子の長さによって、S(Short:短)L(Long:長)に分かれ、父親と母親から1つずつもらい、SS型SL型、そしてLL型の3タイプに分けることができます。

この遺伝子のうち、S型はセロトニントランスポーターを生み出さない結果、セロトニンの吸収力が弱く、不安や恐怖の感情が発生しやすくなります。逆にL型は吸収力が強く、「ケセラセラ」型ということです。

平たく言ってしまうと、SS型>SL型>LL型の順にマイナス思考が強いということです。

上記3タイプのうち、日本人はSS型とSL型の所有率、なんと98%だそうです。人によっては97%とか95%とか言う人もいますが、90%以上の数%などただの誤差。
逆に、アメリカの白人ではLL型がいちばん多く、SS型は3割ちょっと。

S型所有者はアジア系の農耕民族に多いらしいですが、それでも中国人や東南アジアの人に比べ日本人の所有率はダントツだそうで、これが日本人のマイナス思考に拍車をかけてるのではないかと。

この恐怖・不安が強いSS型またはSL型、語学を勉強したり教えたりしていると、納得できることがあります。
中国語教師をやっている中国人のTwitterフォロワーさんがある日、愚痴っていました。
愚痴の内容を要約すると、中国語を使う機会がないと生徒さんがボヤくので、ならLINEで中国語必須のグループ部屋を作ったそうな。内輪のグループだし人の目がない、これでみんな中国語を使えるだろう…

結果は予想外のものでした。みんな発言しないのです(笑)
さすがの先生も、

中国語使う機会が欲しいというから作ったのに、これどういうことやねん!

と呆れていました。

何故みんな発言しないのかというと…私もいっぱしの日本人だからわかりますが、端的に言えば間違えを指摘されて恥をかくのが怖いのです。

中国語が使える!嬉しいな!

より、

「中国語使って間違えたらどうしよう…」

という不安が先に出てしまうのです。外国語勉強中の方、少しは心当たりがあるんじゃないでしょうか。

日本人はそもそも性格的に外国語習得に向いていない。英語教育改革なんて無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、センスない人に学ばせても無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄(ある人だけ勉強すればいい)というのが私の四半世紀に及ぶ外国語人生から得た持論ですが、 遺伝子学が私の持論を裏付けてくれた気がします(笑)

日本人は、常に「最悪のパターンを考える」のが言わばクセになっています。が、それがアメリカ人には全く理解できないらしい。前職のアメリカの関連会社で会議があった際、

なんで日本人はそんなにWorstなパターンばかり考えるんだ!Bestな方法を考えりゃいいじゃないか!

とアメリカ人重役がぶち切れたというエピソードを、海外駐在帰りの人がミーティングで披露していました。それを傍目で聞いてた私、そうやろなーとアメリカ人に同情してしまいました。

では、なんでLL型が日本人に少ないのか。結論から言ってしまえば、自然淘汰されたのでしょう。
日本は地震や津波、台風や火山の噴火など、自然災害が非常に多い地域です。我々は当たり前のように受け止めていますが、外国人から見ると、なんであんたらこんな(危険な)ところに住んでるの?日本人頭おかしいんじゃね?と、望んでもないのに極東ミステリー扱いしてくれています。

予期せぬ災害が多い我が国では、「備えあれば憂いなし」が自然と身についていきます。これこそDNAに刻み込まれているでしょう。
SS型は「アリとキリギリス」でいえばアリですが、キリギリスなLL型は絶滅するか、こんなとこ住んでられるか!と他のところに移住します。この移住を全く苦にしない、どころか喜々として移住してしまうのもLL型の特徴と言えます。移住者がベースのアメリカ人にLL型が多いのも頷けます。

不安はマイナスに捉えられることが多いですが、あるからにはなにか役目があるはず。おそらくは、本能として備わった危険予知装置だと私は解釈しています。その装置がインストールされていないLL型は、災害大国日本では滅びるべくして滅んだ…私はそう考えています。

しかしながら、わずか2~3%ですが、LL型の日本人はいるにはいます。
ただ、日本が住みづらく海外へ移住した人が多く、日本で会うことはかなりレアです。そもそもLL型日本人、外国の水の方が合うので。

あと、SS型にとってLL型は、同じ日本人でもガイジン以上の違和感を感じます。ガイジンなら仕方ないかで処理できますが、SS型から見れば、LL型日本人は病気(躁病)か、奇人変人か、ただのバカにしか見えないと思います。在日韓国人ですがソフトバンクの孫正義さんがLL型の典型なのですが、孫氏の右腕だった北尾吉孝さんの話を聞くと、よくこんな人について行けたな…というほどの気狂いレベルのポジティブ思考です(笑

しかし、遺伝子ですべてが決まるとは、遺伝学者は一言も言っていません。環境によって思考のプラスマイナスが左右されるのも確かです。
自分の人生を鑑みても、

中国語で『こんにちは』ってなんて言うんやろ?
まあそんなことええわ~!

な気分で中国に留学したり世界中を放浪したり、傍目から見るとLL型どころかLLLLL型です。自分でもそう思っていました。
が、年を取ったせいか、社会人になり人生が受け身になってしまったせいか、それとも鬱ってしまったせいか、マイナス思考の塊に。今でもこのマイナス思考の呪縛は解けず、SS型どころかSSSSS型です。ブログの文章を見ているだけでは、到底そんなふうにには見えないと思いますけどね。

なんでも妖怪のせいにするのは、なんとかウォッチを見ているお友達ですが、日本人の徹底したネガティブ思考は…もうね、全部遺伝子のせいにしてもいいんじゃないでしょうか。
遺伝子のせいなのね、そうなのね。ワッハッハーと叫んでマイナス思考妖怪がはびこる伏魔殿、日本列島を生き抜きましょう(笑)

こんなブログもどうですか?

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